10行メンバーの徒然日記

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旅人

「盛岡から旅して来ました。
こういうのを書いて、暮らしを立てておりいます…」と、
遠慮がちに店に入ってきた老女は 重そうなカバンを背負って真っ黒で
一見してホームレスとわかる風貌。

広げた紙には達筆でも何でもない字で色々書かれてる。
「愛される人になりなさい~」とか、「月冴え、星かがやき、風~なんたら~」

ん~~微妙だ、お帰り頂こうか… と思って顔を上げた時
彼女の瞳があまりに綺麗で驚いた。

赤ちゃんのように青みがかった真っ白な眼球に淀みない黒目
ほぼ白髪に近い髪と薄汚れた皮膚とは対象的。
不安げだけど憂いも媚びもなく、仕草はおどおどしてても瞳は決して泳がない。

しばし見とれて、手元に視線戻すと この紙があった。e0013907_1735911.jpg

「小石もて 母という字を百も書き 地上におとす わが涙かな」

もう一度顔を上げて、「何で沖縄に来たの?誰か知った人が居るんですか?」と問えば首を振り「特に何とはなく、全国を旅してるので」と答えた。

色々聞きたい衝動に駆られる頭の中を 何かが制して、千円払った。

「ありがとうございます」と丁寧に頭を下げられ
「体に気をつけて良い旅を」と声をかけたら、もう一度振り返ってありがとうと会釈しながら、重そうなカバンをかけ直した。

上手く言えないけど私には縁遠い、旅人の強さが垣間見え、羨ましく思った。

ここ最近は 悪い人ばかりが目につき萎えていた。
彼女の詩は世を捨ててない。愛される希望を捨ててない。
なのに、世捨て人のように暮らし、、、どうしたらあんな瞳のまま老えるのだろう?
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by jyugoo | 2006-11-27 14:13 | Vocal. 樺里美

初食い

栄町市場在 何屋か?不明なたまり場サワディにてスッポン鍋食べた

おっかなびっくり初めてのスッポンは
めちゃ旨!!

特に最後の雑炊はすんごい美味さで、あっっっという間に鍋空っぽ。
ubu奉行は(ある方曰わく…)「演奏するより~拍手喝采」うけていた。

しかし、食べてから二時間経過しましたが暑くてたまんない。
体から得体の知れない液体出て、顔テカテカ
「お肌若返るよ!」っつうか、これじゃ
ヤギ料理屋から出てきたオジサンみたいなんですけど…
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by jyugoo | 2006-11-19 16:51 | Vocal. 樺里美

琉璃の宵

11月12日 世界遺産・座喜味城跡ライブ 「琉璃の宵」終わりました!

沢山の人の力を借り 沢山の人に無理を聞いてもらい
申し訳なさと感謝でしくしく鳴る胸を抑えながら
駆けつけてくれた沢山の応援や期待に背中押され立っていた。

数ヶ月前に想像していた、夢叶うドラマチックな感激は どこにもなく…
己が無力を思い知り、自信を全部なくして、唄うより所をどこに持っていいのか?それさえ見えなくなってた。

何とかしなくてはと… 本番前、一人城壁を出ると
寒い中、モギリをしていた娘が鼻水すすり満面の笑顔で「がんばってよ!」と寄ってきた。
冷たくなったか細い娘の手にさえ寄りかかりそうになる。。。「あいや~私、重症だな~」と苦笑。

会場に戻るとちょうど、正装したガムラン隊が演奏前の清身儀式をしていたので、黙って末尾に並ぶ(笑) 一瞬ぎょっとした梅田先生は、手のひらを天に向けるよう教え 私にも聖水をふりかけてくれた。
ガムランは今も“神に捧げるもの”あるいは“神と人の心の架け橋”の役目をもって演奏され続けている音楽。その伝統に敬意をもって毎回こういう儀式を欠かすことなくステージに上がるのだという彼らの演奏を聞きながら、独り、真っ暗な城壁の行き止まりに座禅を組み 夜空と風と緑に心預け自問自答。

音楽の使命。 歌の役目。 人の生き様。 自然界の中に在る自分という生命。
数十分して、やっと行くべき場所にたどり着く。

不甲斐なさで萎縮した心も今の私。一方でこのイベントに意義を確信してる私もいる。
全てさらけ出す覚悟と、集まってくれた何百人を絶対に手ぶらでは帰さない決意が揺らがなくなり10行本番。
導入の一節を歌った直後、大きな蝶々が飛んできてステージ上をふわふわ漂った。羽の綺麗な模様に目を奪われた一瞬を覚ますように、バンドの力強い演奏が弾けて次の曲が始まる。
10行のテーマ曲「十字路」。「人は胸に手をあてて、かけられた魔法解いてくれる~言葉尋ね、人と出逢う。忘れてた期待、胸熱く抱きしめて…」

それから終盤まであっという間に過ぎ、殆ど何をしたかわからない。

あ 気取って挨拶した途端 「へっくしょん!」 とくしゃみをして笑われた。「所詮こんなもんす」みたいな(笑) 和んだ。

後半、少し照明を落としてもらい「みんな寝転がって星を見よう」と声かけてスローナンバーに入った。
その時「流れ星を見た!」って後日談がいっぱい。ちきしょ~私も見たかった!

他にも「どうしてココでやったのかわかったよ。ありがとう」とか、「体に何か入ってきた感じがした」とか、「経験のない安堵に涙した」とか、、、様々な感想(体験談?ww)が寄せられた。
それぞれに感じたものはそれぞれの体に刻まれた記憶が導くもので、 決して私たち出演者が意図して見せられるものではありませんが、、、よかった(^^)

人にはそれぞれの人生のテーマを知る鍵があると言います。
自分の感性でしか見つけられない鍵(ヒント)を探すのは容易くないけれど
どうせ死ぬまで生きるのだし、時間や労を尽くしてその鍵を探してみようと私は思う。

私にとって、先人の生きた跡も、音楽も、人が勝手に作った概念で閉ざされてしまった内なる記憶を解く水のようなもの。出逢う人は新たな理を得る言葉や出来事を持ってくる縁者。
そして別れゆく人は、互いが伝えるべき役目を果たし終えたのだと思っている。

ありがとう。
一人では、決して上がれなかったステージに居ます。
まだまだ先は長いのでしょうが、このステージをまっとうする日を目指して毎日を歩きます。

背中を押してくれた友人の手の温もり忘れません。
次は私に押させてね。

遠路はるばる来場くださったご夫婦がいました。ご主人が撮ってくれた写真が見れます
http://album.nikon-image.com/nk/NK_AlbumPage.asp?key=939308&un=7123
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by jyugoo | 2006-11-14 13:15 | Vocal. 樺里美